「焼魚と家庭料理 つばき食堂」小川店主
「焼魚と家庭料理 つばき食堂」小川店主
飲食業自体は、30代の頃に一度やっていましたが、
このお店とは全く違う形態でした。そこから洋服屋を2軒ほどやって、61歳の時にこのお店の前身となる、ムジャキフーズが自社で運営していた「つばき食堂」で働き始めました。飲食業に戻ってきたのは、人と触れ合うことが大好きだからです。
「つばき食堂」を引き継いでトラスト方式で独立することを決めたのは、元々このお店をやっていた店主が辞めてしまうことがきっかけでした。店を引き継がないかと提案をいただき、さらに3人の社員さんが、どのようにお店を経営していくかなどを全部教えてくださったんです。
お店をやりたい気持ちもある反面、年齢的な不安もあったのですが、社員の皆さんが代わる代わるしっかりサポートして背中を押してくださったので、独立できました。
前身にあたる「つばき食堂」では、料理だけでなく、お店の締め作業や発注など全部やらせてもらって流れを把握していました。なので、独立してからもその部分で苦労することはなかったです。
ただ、お店を経営していく中でのスタッフとの信頼関係の築き方にはアドバイスを貰いました。アルバイトが初めてという若い人も多いので、接客を一から教える時に、厳しく指導しなくてはならない時もあるんです。
でも基本的にはざっくばらんなコミュニケーションを取って、スタッフに寄り添っていくようにしています。
お店のメニューは、私が独立する前からあったものをそのまま引き継いでいる部分が多いのですが、自分でもアイデアを出してメニューに追加しています。
ムジャキフーズに「こういうものを出そうと思っているんだけど」と相談することもあるのですが、「店主が言うんだったら、やってみましょう」と、私に任せてくれています。
立地的にも、こんなにいい場所はないんです。この立地を無駄にしないようにしなければいけないですが、年齢的にも、次の世代にバトンタッチすることも考えています。
お客様からも「ここがなくなったら困る」と言ってもらえているので、次世代に託して、今度は私がサポート側に回れたらいいなと思いますね。
ムジャキフーズには、独立する前から今まで、常に支えてもらっています。
特に独立したてはかなり相談しましたし、ムジャキフーズの皆さんがよくお店に来てくれました。
一番苦労したのは、コロナ禍です。独立してお店をオープンして3年目になるかならないかという時に、コロナ禍の影響を受けました。
最初に緊急事態宣言が出た時はお店を閉めましたが、その後は国からの要請を守って営業を続けていました。そこを乗り越えられたのは、ムジャキフーズの皆さんが励まして
くれたり、助けてくれたりしたからですね。コロナ禍前よりはお客様が減ってしまっていますが、一生懸命真面目にやり抜くしかないなと思っています。
スタッフとの信頼関係の築き方など、具体的なアドバイスを貰うこともありますが、精神面で支えてもらっている部分が大きいです。
お店に様子を見に来てくれて、お客さんがいっぱい入っていたら「本当に良かったね」と言ってくれるだけで、心強いんです。もちろん、何かあった時にちゃんと連絡すれば、すぐに対応してくれたり、相談に乗ったりしてくれます。
そういう存在がいるからこそ、コロナ禍を乗り越えて、お店を続けていられます。
自分でもお店をやっていく覚悟はありますが、トラスト方式を使ったことで、ムジャキフーズの皆さんがいる大きい船に乗せてもらっているような安心感があります。
トラスト方式を使うか迷っている人もいると思うんですが、絶対に結果がついてくるので、ぜひ使ったほうがいいと思います。
やってみないと分からないことも多いですし、色んな不安もあると思いますが、母体がしっかりしているので、この方式は得しかないと思います。
ムジャキフーズの皆さんは、コロナ禍などでお店の経営が厳しくなった時も、見捨てずにとことん面倒を見てくれたんです。
その分、それに応えなくちゃという気持ちで、結果を出していこうと思えますね。
お店いっぱいに貼られた、様々なメニュー。家庭的な魚料理が多く並ぶ。
その中でもサバの味噌煮は、前身となる「つばき食堂」からは味付けを変えて、
さらに人気になった一品となっている。